産後腰痛
産後腰痛とは?
産後腰痛とは何かというご質問をいただくことがあります。
産後の腰痛は、出産後に表れる身体のマイナートラブルの一つとして知られています。体力の低下や姿勢の変化、肩こりなどと同様に、出産に伴う体の変化や育児による物理的な負荷から、腰痛は特に見られやすい症状です。具体的に産後の腰痛がどれくらい続くかは個人差がありますが、3カ月以内に腰痛が強く感じられる方が多く、半年や1年近く続く方もいらっしゃいます。
出産から6週間から8週間ほどの期間を産褥期(さんじょくき)と呼びます。この産褥期は、徐々に体力が回復する期間ですが、育児や家事に追われて安静にできない場合、骨盤の歪みや腰痛などが長引くことがあります。完全に体力が回復したと感じるには、産褥期の期間だけでは足りないこともありますが、産褥期中の過ごし方には特に注意が必要です。
産後腰痛の根本原因は?
女性は出産時、リラキシンというホルモンの影響で骨盤周りの靭帯や筋肉が緩むことで産道を作ります。この身体の変化は出産の準備に必要なものですが、それにより骨盤が緩み、歪んでいきます。骨盤は身体の土台の役割を担っているため、骨盤が歪むと、その傾きを補正するために筋肉が緊張し、腰の張り感や痛みに繋がります。また、女性の場合、骨盤内には卵巣や子宮があるため、骨盤の歪みによって神経や血管が圧迫され、様々な症状に繋がります。
腰痛以外にも、骨盤の歪みによる症状としては、激しい生理痛や便秘、睡眠の質の低下、肌荒れなど、腰周り以外の不調も引き起こされる可能性があります。さらには、不妊症の原因になることもあるため、注意が必要です。
こんなお悩みはありませんか?
産後から寝ている時に腰が痛い
産前に履いていたズボンが履けなくなってしまった
抱っこが増えて腰が痛い
中腰が増えたから腰が痛い
などのお悩みはありませんか?
当院ではこれらのお悩みを解決することが出来ますので、当院でお任せください。
産後腰痛に対する当院の考え
産後腰痛に対して当院では、骨盤の歪みや開きが腰痛に繋がると考えております。その原因を解決するために、骨盤や骨盤周りの筋肉に対して施術を行い、産後特有の腰痛を軽減させていきます。また、抱っこが増えることが起因し、反り腰からの腰痛も考えられますが、抱っこを減らすのではなく、施術を通じて抱っこの負荷に耐えられるお身体を作ることができます。
子供の抱っこの他にも、出産による骨盤の開きや中腰が続くことによる腰痛などが考えられますので、患者様の要因に合わせて施術をさせていただきます。当院では、産後のお悩みでご来院される患者様が多くいらっしゃいますので、安心してご来院ください。
産後腰痛はなぜ起こるのか?
産後腰痛が日常生活の中で起こる原因には、子供の抱っこや子供に目線を合わせるための中腰、子供を横に寝かせることによって寝返りが打てずに身体が固まり、反り腰が強くなってしまうことが考えられます。
また、妊娠中は常にお腹が重たい状態で生活しているため、正しい姿勢のままで生活することが難しくなります。そのため、腰を反らして身体全体で重さをカバーしようとすることで、次第に腰痛が起こりやすい身体になっていきます。
さらに、骨盤の開きによる骨盤周りの筋肉への負荷が増すことで、より腰痛を増強させる要因となります。
産後腰痛を放っておくとどうなるのか?
出産直後は、腹筋の筋力が戻らない上に、育児の際にお子さんを抱っこすることで反り腰になりやすい状況が続きます。そのため、背骨と骨盤の境目付近が詰まり、長期間にわたって反り腰になることで、腰周囲の筋肉が疲労しやすくなります。また、出産により骨盤自体が不安定になるため、骨盤を安定させる筋肉も疲労しやすいと考えられます。
痛みを放置しておくと、身体のバランスが崩れやすくなり、恥骨や膝、手首のしびれ、さらなる痛みや尿漏れなどの原因にもなる可能性があります。
産後腰痛に効果的な当院の施術メニューは?
産後の骨盤の歪みにより起こる産後腰痛に対して、当院では『産後矯正』という施術メニューを提供しています。産後矯正は、産後約1ヶ月を目安に施術を開始することが可能です。産後3ヶ月から6ヶ月以内は、リラキシンというホルモンが分泌されているため、施術にとって理想的な時期と言えます。
また、帝王切開の場合は矯正は不要かと尋ねられることがありますが、骨盤が開いた状態が維持されるため、同様に矯正施術を行い、骨盤を閉じることが必要です。施術内容としては、全身の骨格を整える矯正施術に加えて、骨盤周りの筋肉を緩めたり、開いた骨盤を閉じる手技を行います。
その施術を受けるとどう楽になるの?
産後の骨盤周りの歪みによって起こる産後腰痛は、骨盤周りの筋肉の緩みや歪みが育児やその他の運動によって骨格や筋肉に負荷をかけることで、腰周りの張り感や痛みを感じるものです。
当院で行う産後矯正は、全身の骨格の歪みを整える全身矯正のほかに、骨盤周りの筋肉を緩める手技と骨盤を閉じる手技を追加で行います。これにより、骨盤の歪みから来る腰の痛みを軽減し、全身の骨格を整えることでバランスが良くなり、痛みが出にくい身体を作り上げることができます。
産後腰痛を軽減するために必要な施術頻度は?
産後腰痛を軽減するために、どれくらいの頻度で通えばいいかというご質問をいただくことがあります。
骨盤矯正は、出産後1か月から開始することを推奨しています。これは、出産後1か月から7か月の期間が、身体が妊娠前の状態に戻ろうとする力が最も働くからです。骨盤矯正の効果が最も出やすい時期は、出産後から7か月ほどまでです。7か月を過ぎても効果がないわけではありませんが、骨盤の歪みやズレの癖がついている期間が長くなるほど、元の状態に戻すのに時間がかかることになります。
骨盤矯正の効果が定着し、骨盤や身体の関節の動きが出産前の状態(体型)に戻るまでに、8回から12回ほどかかる方が多いです。来院のペースの例としては、最初の8回は週に2回のペースで骨盤矯正を行い、その後、週に1回のペースで行います。ただし、個人差があるため、その方に合わせて来院を指導します。
産後の不調を感じている方は、ぜひご相談ください。